2025.08.13

IAEA「リーゼ・マイトナープログラム」参加者と交流

WiN-Japanは、2025年6月10日、東京大学で「リーゼ・マイトナープログラム(LMP)」の参加者と交流を行いました。リーゼ・マイトナープログラムとは国際原子力機関(IAEA)が主催する研修プログラムで、若手・中堅の女性専門家にキャリア開発のための機会を提供するものです。今年はIAEAと内閣府原子力委員会が共催し、外務省が支援して日本で初めて開催されました。IAEAが選考した日本を含む世界13ヶ国15名が参加し、2週間にわたって東京大学などで原子力に関する講義を受講。原子力関連施設の視察を行ったほか、プログラムの一環としてWiN-Japanとの交流が企画されました。

交流会では、岡﨑陽香会員(関西電力)と武田実優会員(ウェスチングハウス・エレクトリック・ジャパン)がWiN-Japanの組織概要や活動内容を紹介。大西由里子会員(日立GEベルノバニュークリアエナジー)と河野奈菜子会員(東芝エネルギーシステムズ)が日本の原子力・放射線分野における女性ロールモデルとして自身の経験を語り、これをうけて、女性技術者のマネジメントやリーダーシップスキルをテーマに参加者全員でグループディスカッションを行いました。

ロールモデルとなる女性の上司がいないといった悩みが共有された一方、「性別はただのマークであり、成果を上げるために上司の性別は関係ない」という意見には多くの支持が集まりました。また、個人の努力では打ち破れない、制度や法律の壁が存在するとの指摘があり、例えば、日本では原子力発電所で働く男女の間で許容される被ばく放射線量に差があることから、女性が就くことが難しい役職があることをWiN-Japanが紹介すると、海外の参加者から驚きの声が上がりました。

意見交換は「女性技術者がマネジメントやリーダーシップスキルを向上させることは、個人の成長やキャリアの向上だけでなく、業界全体の信頼性を高めるためにも重要である」と締めくくられ、IAEAから「プログラム参加者にとって有意義な経験となった」と感謝の言葉を頂戴しました。

IAEAウェブサイト「日本が2025年リーゼ・マイトナープログラムを主催」
Japan Hosts Second IAEA Lise Meitner Programme Visit of 2025

AEA「リーゼ・マイトナープログラム」参加者と交流